2006年5月 2日 (火)

低学年で投手は無理

軟式野球のピッチャー

小学生のそれも、3年生、4年生くらいでは、まず軟式野球のピッチャーができる子はいない。1年生、2年生なら問題外である。ピッチャーがいなければ試合はできない。野球をやるなら試合をしなけりゃ、絶対に面白くない。家の前でこどもがキャッチボールをする姿も見かけなくなったが、やはり野球は試合をしなくちゃ。打って、走って、投げて、転んで、笑って、泣いて。はじめて野球をする子だって、最初から試合をやりたいのが当然の気持ち。

でも、小学生のそれも、低学年で、「軟式野球のピッチャー」をすることの難しさを理解していない大人が多すぎる。

ストライクを投げれない

まず、ボールが届かない。はじめてボールを握った子供がその日のうちに、ピッチャーができるようになるなんてありえない。小学生の低学年の子供たちを何人かあつめて、「さぁ、試合をやろう!」なんていっても絶対にできない。ピッチャーをできる子がいない。当たり前のことだ。

野球をはじめてしばらくすると、そこそこの距離なら投げられるようになる。でも、せいぜい20mくらい。プロ野球のピッチャーとキャッチャーの距離くらいか。でも、20mでも投げられるようになれば上出来なほうだ。それを座布団の半分くらいの的に半分以上の確率で投げることができなければ、軟式野球では試合にならない。全部、フォアボールになってしまう。

プロのピッチャーだって、思ったところにボールを投げることができないのに、小学校の低学年のこどもに、「半分以上はストライクを投げろよ」なんていえちゃう、大人の気が知れない。

打たない野球

結果として、どうなるのか。軟式野球では、試合に勝ちたい大人たちがとる”教え”とは、「打つな」である。野球をはじめて、バットを構えて、打たないでどうする?

軟式野球では、低学年のピッチャーはストライクをとるのも一苦労である。ボール、またボール。やっとストライクを投げたと思ったら、打つなの指示。そして、バッターはバットを1度も降らず、ランナーだけがたまってゆく。

押し出し、ワイルドピッチにパスボール、そしてまた、押し出し。そのうち、内野と外野のこどもたちはお砂遊び。1時間守備についていても、ボールは飛んでこない。ピッチャーとキャッチャーの2人のキャッチボール。フォアボールのランナーで常に満塁のピンチ。

打つほうも、守るほうも全然楽しくない。だって、ボールを打っていないんだもんなぁ。低学年でそんなことを経験してたら、だれだって野球を好きにはなれないよなぁ。

打てない野球

バッターは、これがまた、軟式野球の低学年の場合は非常に難しい。こどもが投げるボールは、とっても「山なり」になってしまう。つまり、大きな弧を描いてボールがバッターに向かってきます。このボールを打つことは、はじめて野球をやるこどもには絶対に打てません。

「ボールを打つ」ということは、ボールの軌跡を予測して、記憶にある運動のパターンを呼び出すことができたとき、はじめて「バットにボールを当てる」ことができるんです。決して、ボールを最後まで見ていれば打てるなんてものじゃありません。

打者3巡

投げれない。打てない。そんな野球は誰が楽しいと思えるんだろうか。小学校の低学年のこどもに、ピッチャーをさせる必要がどこにあるんだろうか。

実は、娘が小学校の3年のころ、軟式野球のピッチャーをやっていました。お世辞にも上手いとはいえませんでしたが、なんとかボールは届いていました。試合が始まると、親同士、「1時間の辛抱だから。。。」なんて慰めあっていたモンです。ボール、ボール、エラー、。。。見ていられないほどの試合でした。

場所によっては(鎌倉のほうだったか。。。)、「低学年の試合は、打者一巡で攻守交代」というところもありました。が、私の地域(横浜市)の軟式野球では、そんな特別ルールはありませんでした。ピッチャーの健康のことを考えれば、打者3巡なんて非人道的なことはできないと思うんですが。

その日から試合ができる野球、ティーボール

今、小学校2年生の一番下の子供には、ティーボールをさせています。軟式野球のピッチャーの苦しみのない野球です。ピッチャーが投げたボールを打つのではなく、「ティー」に乗せた「止まったボール」を打ちます。フォアボールはありません。

はじまてのこどもでも、ほとんど打つことができます。「ストライクだけを狙っていけ!」や「2ストライクまでは見逃せ」なんて指示もありません。ひたすら打つしかありません。小学校3年生以下なら、ぜひ「ティーボール」です。1年生でも、幼稚園でもできちゃいます。

まず、打つ楽しさを体験して、こどもたちが野球を好きになってくれたらと思っています。それから、ピッチャーが投げるボールを打つ野球にじょじょに移っていけばいい。低学年では、ピッチャーはいらないんです。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年5月 1日 (月)

個人競技であり、団体競技である野球

好きこそものの上手なれ

子供たちは、野球を好きになってくれるだろうか?

子供と野球をいっしょにはじめるようになってから、いつも自問自答している。


キャッチャー

自分が子供のころは野球以外に選択肢はあまりなかった。水泳教室に通えるわけでもなく、少年野球チームに所属することもなかった。お金も時間も情報もなかった。親は忙しく働き、週末に家族で外出もなかった。それでも、近所の子供たちとの遊びは野球。2つ上の上級生のキャッチボールの相手をよくしていた。いつもキャッチャーしかさせてもらえなかった。上級生はピッチャー。サードやファーストなんかも人気があった。キャッチャーはいつも下級生。人気のないポジションだった。好きとか嫌いではなく、野球しかなかった。キャッチャーしかさせてもらえなかったけど、それでも楽しかった。


攻撃のチャンスは平等

野球はアメリカで発達したスポーツなだけ、実に合理的にできている。1イニングは3アウトまで。攻撃と守備を交互に行い、9イニングまで繰り返す。他の球技は、「サーブ権」はあっても、攻撃の回数は得点するまで概ね自由である。サッカーも、ラグビーも、バスケットも、攻撃と守備は瞬時に切り替わり、強いチームがずーっとボールを支配することも可能である。野球は瞬時に切り替わらない。3アウトになるまでは、攻撃は続けられる。3アウトがとられたら選手の場所が変わるまでタイムがかかってしまう。


個人のチャンスも平等

攻撃は、サッカーのペナルティキックのように1人、1人順番に行うことができる。上手な選手も、下手な選手も同じように、「バッター」となり、相手の「ピッチャー」と対戦する。1対1の勝負である。下手な選手でも、試合では平等にチャンスが与えられる。結果を出すか、出さないかは本人しだいである。


1人ではできない

ただ、野球は1人ではできない。守備は9人と決まっている。どんなに上手い選手をピッチャーにしても、キャッチャ、ファーストなどその他守備する選手がいなければアウトをとることはできない。この辺が思いっきり団体競技である。守備するポジション毎にもルールが決まっている。そのポジション毎の専門性を十分に発揮して、それを結集したものが、野球の守備である。チームワークの原点である。

これから

野球という、「個人競技としてのスポーツ」、「団体競技としてのスポーツ」を子供たちに、ぞんぶんに楽しんでもらいたい。親の身勝手な願いである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

こども | ティーボール | 野球